スイスアーミー・ソルジャーナイフ

山道具インプレッション

アウトドア・スポーツの中でも、私が好きなのは”トレッキング”と言うヤツです。日本では登山というくくりに入れられてしまうことが多いのですが、まあ、用はレジャーとしての山歩きです。登山みたいにハードに山頂を目指すという硬派なスポーツではなく、のんびり野山を歩きましょ、という軽いスタンス。

それとキャンプも好きなので、トレッキング+キャンプということで、テントやポータブルの調理器具など一式を担いで、野山を散策。景色のいい場所や気が向いたところでテントを張って、のんびりと時間を過ごす、なんて楽しみ方をしています。

そんなスタイルですので、私が愛用するナイフはもっぱら調理用。

アウトドアというとナイフは付き物ですが、よく考えてみると、ナイフを使う場面というと料理のときが圧倒的で、場合によってはナイフなんてなくてもいいようなことが多いんですよね。

ナイフというと、どうしても”男のロマン”的なものを感じてしまうのですが、あれこれこだわったところで、所詮は包丁替わりというのが現実だったりします。

正直、私もこれまでナイフはいろいろと手にしてきました。ガーバーやバックはもちろん、アーミーテイストが魅力のアル・マーとか。

いろいろ使ってきた中で、やっぱりこれなんだよなというのは、実はスイスアーミーナイフ(ツールナイフ)でした。

ウェンガー・ソルジャーナイフ

アーミーナイフというと、ビクトリノックス VICTORINOX やウェンガー WENGER といった赤いハンドルの10徳ナイフのイメージがありますが、私が愛用しているのは、こんな銀色のハンドルのシンプルなモノです。ブレードの数は4つ。メインナイフと缶切り、マイナスドライバー、それに錐だけ。

これこそ元祖アーミーナイフとも言うべきモデルで、スイス・ウェンガー社の”ソルジャー”と言います。スイス軍で実際に使われているもので、シンプル&頑丈さが売り。

赤いハンドルのいわゆるふつうのアーミーナイフも使っていたことがあるのですが、ポケットに入れておくとプラスチックのハンドル(柄)がドンドン傷ついていくし、料理に使った後に水洗いをするとピンセットや爪楊枝の隙間に水が入ってなんだか衛生的にすっきりしないのが気になりました。結局ところ、ふつうのアーミーナイフは料理には適さないってことなんですよね。

そこで使うようになったのが、ウェンガー社のソルジャー・ナイフ

ウェンガー・ソルジャーナイフ(スイス軍制式採用モデル)

スイス陸軍の正式採用ナイフなので、メインブレードもひとまわり大きめ。それが使いやすいです。大きめの栓抜き兼マイナスドライバーを海に潜って貝を岩からはぎ取るテコ替わりに使ったりもしますが、サビが出たことは皆無。ホントとにかく頑丈。

ナイフはいくつも持っていますが、なにか一本を、というときに持ち出すのはこのウェンガーのソルジャーなんですね。長年使っているので、刃は研ぎ減りして形がだいぶスマートになってきました。それに傷だらけですが、それがかえって味になってきて気に入っています。