2006-11

西表島キャンプ旅-1995

旅の感覚

 沖縄の西表島を中心に三十三日間の旅行にいってきたわけだが、これを周りの人に説明するのに一苦労する。以下床屋での会話である。「いやー、真っ黒に焼けてきましたね。どこへ行ってきたんですか」「一月ほど沖縄へ……」「そうですか、沖縄ですか。一月もいいですね」 この段階で、そう聞いてきた人の頭の中には、万座ビーチホテルあたりの光景が頭に浮かんでいるのである。 だから言ってやる。「沖縄といっても
テントを担いでひとり旅

東海道踏破をとおして学んだこと

 最初は「絶対に無理だ」と、夢のまた夢という感じに捉えていた東海道連続踏破を、いつの間にか果たしてしまっていた。 東海道を全部歩くなんて、普段から体を鍛えていて筋骨隆々の人が苦労してこそ、はじめて成せる業かと思っていた。それが、ろくすっぽ体も動かしてない見るからに〈運動音痴タイプ〉の自分にできたなんて信じられない。 少なくとも僕は、「なにか運動をなされているんですか?」などと尋ねれるような風貌
山道具インプレッション

単独山行のお供に iPod-nano

単独山行がメインの私が、山で意外と重宝しているのがiPod です。 iPodとは言わずとしれたハードディスク/USBフラッシュメモリ式の超小型デジタルオーディオ。 ひとりテントの中で過ごす夜の時間など、コイツがあるとすごく贅沢な時間を演出で...
テントを担いでひとり旅

こんな旅をしてきた

 いまじゃそれほどかわったこととは思わないけど、以前は公園とか橋のしたとか町中でキャンプするだけで、すごいことだと思っていた。 アウトドアブームだとかで、キャンプを経験したことのある人は多いと思うけど、キャンプというと山とか川とかのキャンプ場でテントを張って、夜はキャンプファイヤーをして、おいしいアウトドア料理を楽しむ、ってのがふつうでしょ、きっと。 ぼくの場合、キャンプというものをはじめたの
テントを担いでひとり旅

旅のはじまり

 僕が旅の世界をはじめて知ったのは十七歳、高校二年生のときだった。 この年の夏休みに十日ほど沖縄の西表島に滞在した。そして同じ夏にテントをかついで東京から箱根の関所までを歩いた。 西表島の方はごく一般的の旅行にちかく、箱根まで歩いたのはどちらかというとキャンプの延長みたいなもの。このふたつを一夏のうちに経験したことで、旅行とキャンプの融合という、今の旅のスタイルの基盤ができた。 この西表島で